中学生の頃、おてんばというにはいささか男勝りすぎる女の子がいた。
男の子をグーで殴って泣かせるようなその子が、ある時、電車に生卵を投げつけているという噂が流れたことがある。

結局それは噂で事実はわからないのだけど、僕はその噂を聞いたときに、走る電車に生卵をぶつけるのは楽しそうだなと思ったことを覚えている。

10数年経って、その女の子から大きな封筒が届いた。
宛先には、古い実家の住所が書かれていて、何度かの転送処理により封筒の端がよれよれになっていた。
中には、「わたしたち、結婚しました」というメッセージ入りの結婚式の写真が入っていて、他になにも書かれていなかった。

在学中もほとんど会話を交わしたことはなく、卒業以来も会うことはおろか、連絡だって一度も取っていなかった僕に写真を送ってくる理由はさっぱりわからなかったけど、たぶん彼女にとってその結婚はとても特別なことだったんだろう。

中学の頃の面影をたっぷりと残した男っぽい花嫁が写ったその写真を眺めながら、
人はこうやって歳を重ねるのかと、不思議な気持ちになった。

連絡先が書いてあったので、あのとき卵を投げたのは君だったのかと聞いてみたかったけど、
そのうち連絡先が書かれた紙がなくなり、写真もどこかになくなってしまった。

いまでも旦那さんとケンカしたりして、ムシャクシャしたときに、電車に生卵を投げつけていたらいいなと思う。



この話しは、同僚の女の子が卵についてブログに書いていたのを読んで思い出しました。
古の技術「トラックバック」を使おうと思ったけど、使い方がわからないし、そもそもトラックバックってどういうときに使うのかわからないのでやめました。

思い出したことを書くっていうのはいいかもしれない。
老けそうだけど。

Comment





   
この記事のトラックバックURL : トラックバック機能は終了しました。

Calendar

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< August 2020 >>

本棚

Archive

Mobile

qrcode

Selected Entry

Comment

  • それが永遠に続くのだと勘違いしてたんだ
    しらき
  • それが永遠に続くのだと勘違いしてたんだ
    まなか
  • 写真で振り返る2012年3月
    しらき
  • 写真で振り返る2012年3月
    もはえ
  • 写真で振り返る2012年1月
    shiraki
  • 写真で振り返る2012年1月
    モハえ
  • 【屋号001】篠田理髪店
    sss
  • 手ぬぐいで作るこども服
    spiro
  • 手ぬぐいで作るこども服
    真崎 悦子
  • 【屋号001】篠田理髪店
    Hanano

Link

Profile

Search

Other

Powered

無料ブログ作成サービス JUGEM